日本臨床外科医学会雑誌
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穿孔性腹膜炎を起こした原発性回腸癌の1例
土屋 邦之稲葉 征四郎近藤 雄二川合 寛治荻野 敦弘梅田 朋子伊志嶺 智子上田 泰章
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1992 年 53 巻 8 号 p. 1912-1915

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抄録
原発性回腸癌症例で穿孔性腹膜炎をきたしたという比較的稀な1例を経験したので報告する.症例は72歳,女性で,約1年前より腹痛があり便潜血と貧血を認められていた. 1990年6月22日の腹部エコー検査で膀胱の頭背側に腫瘤陰影を認め子宮腫瘍の疑いで通院していた. 1990年7月1日に穿孔性腹膜炎として緊急開腹手術を施行した.腫瘍は回盲弁から6cmの回腸にあり,腸間膜側に突出していた.また,腫瘍は膀胱,直腸,右卵巣卵管に癒着していた.右卵巣卵管とともに回盲部切除を施行した.肉眼所見は狭窄のない全周性の潰瘍形成限局型の腫瘍で,潰瘍底が突出しており(いわゆる動脈瘤型)そこで穿孔していた.病理所見はムチン産生を伴う高分化型腺癌(s3 (右卵巣,卵管), n0, P0, H0)であった.
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