日本臨床外科医学会雑誌
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気管支嚢胞の1手術例
川野 亮二甲斐 良樹瀬分 均小浦 義彦今井 徹吹野 陽一井藤 久雄松浦 雄一郎
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キーワード: 気管支嚢胞, 縦隔腫瘍
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1992 年 53 巻 9 号 p. 2108-2112

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抄録
中縦隔に発生した気管支と交通を有しない気管支嚢胞の1切除例を経験したので報告した.症例は65歳,女性,右背部違和感を主訴に来院した.胸部X線検査にて縦隔異常陰影を指摘され,精査の結果,気管分岐部付近に大きさ約7.0×6.5cmの腫瘤が認められ,中縦隔腫瘍の診断にて手術を施行した.腫瘤は前方で右主気管支に,内側で食道側壁に,後方で奇静脈に囲まれる領域に存在していた.腫瘤摘出術を行ったが,この際気管支との交通は認められなかった.病理組織学的に嚢胞内面に線毛円柱上皮を認め,気管支嚢胞と診断された.本症は一般に,嚢胞と気管支との交通の有無により臨床症状が異なるとされ,さらに画像診断上,嚢胞が好発部位以外に孤立発生する場合や,典型的な嚢胞像を呈さない場合があるため,これらの点に留意して本症の診断を進めていく必要があると思われた.
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