日本臨床外科学会雑誌
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当科における乳癌と他臓器との重複癌114例の臨床的検討
森山 裕煕岡村 進介桧垣 健二小野 田正塩崎 滋弘大野 聡二宮 基樹池田 俊行小林 直広朝倉 晃
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キーワード: 原発性乳癌, 重複癌, 後療法
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1998 年 59 巻 2 号 p. 339-343

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抄録

最近26年間に当科で経験した原発性乳癌1,600例のうち114例 (7.125%)に他臓器との重複癌を認めた,乳癌を第1癌とするものは65例(A群),他臓器癌が先行するものは男性1例を含む27例(B群),そして乳癌との間隔が1年未満とした同時性例は22例(C群)であった.第1癌の治療ののち発生した第2癌は, A群では1次関数的に増加しているのに比べ, B群では約半数の症例が10年をすぎても認められた.重複臓器別では,一般と同様に消化器系が多いほか,B群では子宮が44.8%と最多で同じ女性ホルモンの環境がうかがわれた.乳癌進行度はA・B群ともI・II期が多く,予後は重複癌の進行度に左右されることが多かった.乳癌後の後療法による第2癌の発生に関しては統計学的有意差は見られなかったが, CPAの影響が推測された急性リンパ性白血病の発生を1例経験したので併せて報告する.

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