日本臨床外科学会雑誌
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嚢胞内液の各種腫瘍マーカーが高値を示した虫垂粘液嚢胞の1例
竹村 隆夫野木 裕子土肥 直樹平林 剛井上 康一畝村 泰樹
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1998 年 59 巻 2 号 p. 419-422

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抄録
虫垂粘液嚢胞は,虫垂内腔に粘液が貯留し嚢状に腫大した病態を示すまれな疾患であり,正確な術前診断が困難とされている.今回われわれは,嚢胞内の各種腫瘍マーカーが高値を示した1例を経験した.症例は47歳の女性,右下腹部腫瘤を主訴に来院した.子宮内膜症の診断にて開腹したが,子宮内膜症と手拳大の虫垂腫瘍を認めたため単純子宮全摘術および虫垂切除術を施行した.虫垂は表面平滑で弾性軟,単房性嚢胞で内腔には淡黄白色のゼラチン様物質が充満していた.組織学的には単純性虫垂粘液嚢胞と診断された.嚢胞内容液の腫瘍マーカーは, NSE, IAP, CA125, CA15-3, CA72-4, BFPは正常値であったが,CEA2,680ng/ml, TPA1,290U/l, CA19-9 386U/ml, CA-50 726U/ml, SPan-1 950U/ml, SLX 767U/ml, NCC-ST-439 294U/ml, STN 3,690U/mlと異常高値を示した.以上示唆に富む症例と考えられたので,考察を加え報告する.
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