日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
腹腔鏡補助下に切除した空腸動静脈奇形の1例
大塚 眞哉淵本 定儀大崎 俊英井上 文之坂田 龍彦三好 和也
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 63 巻 2 号 p. 404-407

詳細
抄録
症例は76歳,女性.約半年前から下血,貧血を繰り返し,精査するも出血部位不明にて紹介入院となる.上下部消化管内視鏡検査および上部消化管透視にて出血部位を同定できないため,腹部血管造影を施行した.上腸管膜動脈造影にて第1空腸動脈枝の末梢に動脈相早期から静脈相まで造影される拡張した静脈が確認され,小腸内視鏡にてTreitz靱帯から約30cmの空腸に粘膜下腫瘍様の発赤を伴った隆起性病変を認めた.以上から,空腸の動静脈奇形と診断した.手術は腹腔鏡下にて行った.小腸漿膜側より全く病変部位が不明のため,術中小腸内視鏡にて病変部位を確認し,小切開を加え,腹腔外にて病変部位を含む約10cmの小腸を切除した.術後経過は良好で現在まで下血を認めていない.小腸内視鏡併用の腹腔鏡下手術は有効な治療法と考えられた.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top