抄録
腸間膜悪性リンパ腫は稀な疾患であり,初期には無症状であるため腫瘍が増大してから発見されることが多く,予後不良な疾患である.今回われわれは典型的な画像所見を呈する腸間膜悪性リンパ腫の1例を経験した.症例は68歳,女性.主訴は腹部膨隆.他院にて腹部US, CT, Gaシンチ施行し小腸悪性腫瘍疑いにて当科紹介受診.当科施行の腹部CT, USにて典型的‘sandwich sign’を認めた.開腹手術を施行したが,腫瘍は腸間膜根部に存在し,切除には広範囲にわたる小腸切除を必要とすることから切開生検のみとした.病理にてmalignant lymphoma, diffuse large B cell typeと診断され,術後血液内科に転科し, CHOP療法3クール施行し,術後半年の現在も血液内科外来通院中である.腸間膜悪性リンパ腫における画像上の‘sandwich sign’の診断における有用性が再確認された.