日本臨床外科学会雑誌
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術前診断が困難であった膵内分泌腫瘍の1例
竹下 洋基神谷 勲禰宜田 政隆徳永 裕佐藤 成憲松崎 正明
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2006 年 67 巻 2 号 p. 434-438

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抄録
今回,各検査所見が非典型的であったため,術前の質的診断が困難であった膵内分泌腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は66歳,男性.時折の上腹部膨満感を主訴に内科受診.腹部超音波検査にて膵管拡張像を指摘された.造影CT検査では,造影後期相にわずかに造影される膵頭部腫瘍を認め, ERCP検査では膵管狭窄像とそれより尾側の拡張像が認められた.血管造影検査では腫瘍濃染像など異常所見なく,血中腫瘍マーカーは正常範囲内で,血中ホルモン値もガストリンの軽度上昇のみで,上部内視鏡検査でも消化性潰瘍などは認めなかった.以上より,膵癌,膵内分泌腫瘍,腫癌形成性膵炎などのいずれにも合致しない所見であったが,悪性も否定できず, PPPDを施行した.病理検査では,比較的異型の乏しい円柱上皮細胞が索状に配列・増殖する像がみられ,免疫染色でシナプトフィジン, NSE陽性であり,膵内分泌腫瘍と診断した.
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