2018 年 59 巻 2 号 p. 145-152
国内使用のバイオ後続品filgrastim 3剤において,輸入2剤に比べ国産後続品(BF1)では造血幹細胞移植時の報告はほとんどない。このBF1(n=23)について,自家末梢血幹細胞採取・移植での有用性を先発品(OF, n=21)と後方視的に比較した。幹細胞採取時,両群とも総filgrastim量3.3 mgを皮下注し,採取CD34陽性細胞は,BF1群4.32×106/kg, OF群4.75×106/kgでほぼ同等であった。移植後の総filgrastim量はBF1群2.7 mg,OF群3.3 mgで,血球回復までの日数,移植後輸血量,入院期間,生存率のいずれにおいても有意差はなかった。有害事象は既知のものが多く,薬剤費は,1例当たり一連の採取・移植でのBF1使用で229,529円の抑制が見込まれた。BF1はOFに比べ有効性・安全性に問題なく,医療経済面からも有効な選択肢となるものと思われる。