2022 年 28 巻 p. 295-300
本研究では,河道内樹木管理と置き土事業の併用方策の検討に資するため,UAV写真測量による河道内樹木高の簡易計測を組み入れた混合砂礫置き土の流送予測手法を提案する.提案手法では,UAV写真測量で得られた表層高分布(DSM)と,同じ範囲の地盤高分布(DEM)との差分から樹木高分布を作成し,樹木高分布に基づく合成粗度係数を平面2次元河床変動計算に導入した.提案手法を用いて,鳥取県日野川での樹木伐採有無別の置き土流送効果を予測した結果,粗い粒度構成の置き土では周辺樹木を除去したほうが効果的であるが,細かい粒度構成の置き土では河道内樹木の除去が必ずしも必要ではないことが示唆され,樹木伐採と置き土の併用策の効果を合理的に検討可能であることを示した.また,提案手法を用いることで,出水規模別に流送効果が期待できる置き土粒度構成条件も検討可能であることを示した.