2023 年 29 巻 p. 359-364
本研究では低水路満水規模で交互砂州上に存在する樹木群の流失が確認された2006年8月音更川洪水に着目し,平面2次元河床変動解析により砂州移動が樹木群流失に与える影響について詳細に把握するとともに,砂州移動に影響を及ぼす砂州への冠水時間や流量規模が異なるハイドロを与えた場合における樹木群の流失傾向について検証するため数値実験を行った.その結果,交互砂州上に存在する樹木群の流失は上流側の砂州が下流側へ移動することにより生じることが示された.また,数値実験により樹木群の流失は流量規模よりも冠水時間による影響の方が強いものと考えられた.さらに,冠水時間が一定であれば,上昇期・下降期の冠水時間が異なっても,最終的には樹木群の流失率に顕著な差は生じない可能性を見出した.