老年社会科学
Online ISSN : 2435-1717
Print ISSN : 0388-2446
原著論文
訪問介護のサービス提供責任者のストレッサー尺度の開発
―― 利用者・ケアマネ・ヘルパーの間を調整する役割葛藤 ――
須加 美明
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2010 年 32 巻 1 号 p. 14-22

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抄録

 訪問介護のサービス提供責任者を対象として,そのストレッサー尺度の開発を目的に2回の調査を行った.構成概念を利用者との関係,ケアマネとの関係,ヘルパーとの関係,上司との関係, 仕事の忙しさ,知識技術の6因子で表わすモデルを設定し,探索的因子分析を行ったところ,2回の調査とも仮説どおりの因子が抽出された.また,モデルの評価のために確認的因子分析を行ったところ,モデルの適合度指標は十分な値を示し,構成概念妥当性が確認できた.基準関連妥当性を検討するためGHQ,バーンアウト尺度を外的基準としてストレッサー6因子との関連を調べたところ,いずれも有意な相関を示し妥当性が確かめられた.各因子の信頼性はCronbachのαが0.67〜0.93になり,ある程度の信頼性が確認できた.

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© 2010 日本老年社会科学会
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