2011 年 33 巻 3 号 p. 395-404
地域高齢者に対する運動器の機能向上プログラムの社会活動促進への介入効果について検証することを目的とした.調査対象者は,介護予防事業における運動器の機能向上プログラムに該当した地域高齢者322人で,週1回(120分)3か月間の運動教室に参加した者を介入群(92人),しなかった者を対照群(187人)とした.分析は,介入・観察前後の得点差から,「増加」と「維持・減少」に分け,運動教室の社会活動に対する介入効果について,性,年齢,今後やってみたい社会活動の有無を説明変数としたモデル1と,これらに腰・膝の痛みの有無を加えたモデル2を設定して,ロジスティック回帰分析を行った.なお,介入前の得点を調整変数として投入した.その結果,「社会活動合計」「社会参加・奉仕活動」は,介入群で有意に増加した.これらから,事前調査時の基本属性や腰・膝の痛みの有無にかかわらず,運動教室に参加することは,地域高齢者の社会活動の促進に寄与することが示唆された.