2022 年 44 巻 3 号 p. 269-275
本研究の目的は,介護者家族が12か月間毎月把握した,要介護高齢者の全身状態の軌跡を類型化し,得られた類型の妥当性を確認することである.対象は,要介護3以上の人を介護する家族を,Web調査会社のモニターから募集し,210人を対象とした.12か月間の状態を把握するための指標は,Palliative Performance Scale(PPS)を参考にして独自に開発して得点化し,この得点の経時的変化を,潜在クラス分析を用いて分類した.その結果,高程度維持群,中程度維持群,漸次低下群の3類型が得られた.類型別に,健康状態の主観的悪化,入院有,および死亡の割合を算出して比較したところ,健康状態の悪化や入院の有無と有意に関連した.介護者家族の状態評価によるデータの活用可能性と類型化の妥当性を示唆したと考える.