レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(「医薬品リスク管理計画制度の充実と効果の向上のための基盤研究」の成果)
リスク最小化策の最適化と効果評価の研究まとめと提言
前田 玲石田 和彦山田 知子田中 佐千代長濵 敬樹
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2022 年 12 巻 2 号 p. 209-220

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抄録

医薬品リスク管理計画(Risk Management Plan: RMP)の3つの構成要素の1つであるリスク最小化策は通常と追加の2種類に分類される.日常診療下ではRMPに規定される資材以外にもさまざまな医療従事者や患者向け資材が流通している.多くの資材では,さまざまな情報が丁寧に説明されているが,リスク最小化の本来の目的である重要なリスクの発現防止と発現時の重症度の低減にどの程度有効なのか明らかではない.欧米では,医療従事者や患者のリソースに対する影響,実施可能性を検討した上でリスク特性に相応な追加のリスク最小化策を策定し効果評価を行うことを企業は求められる.本稿では,日本医療研究開発機構(AMED)研究費のもとで取り組んだ「リスク最小化対策の最適化とその有効性の評価に関する研究」の成果ならびに日本における改善のための提言をまとめたので報告する.

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© 2022 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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