レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(ジェネリック医薬品へのICHガイドラインの適用に関しての課題と今後の展望)
産業界からみたジェネリック医薬品へのICHガイドライン適用の課題と今後の展望
―規格設定と品質評価の再考―
平井 寿和
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ジャーナル 認証あり

2026 年 16 巻 3 号 p. 233-239

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抄録

 2025年11月,厚生労働省はジェネリック医薬品へのICHガイドライン適用を拡大する通知を発出した.この規制改正は単なる技術的要件の追加ではなく,ジェネリック医薬品の品質評価の考え方における重要な転換を意味するものである.日本におけるジェネリック医薬品の承認審査は,これまで同一性を基盤とした独自の審査体系のもとで行われてきた.この枠組みにおいては,先発医薬品との規格値や有効期間の一致が,同等性を説明する実務上の指標として重視されてきた.一方で,ICHの考え方は段階的に開発および審査へ取り入れられてきた.本稿では,日本におけるジェネリック医薬品の品質評価の変遷を振り返るとともに,今回の制度改正の意義について産業界の視点から考察した.特に,ICH Q6A(規格及び試験方法),Q3B(製剤の不純物)およびQ1シリーズ(安定性試験)がジェネリック医薬品の同等性評価に与える影響について検討した.その結果,今般のICH適用は,先発医薬品との一致を重視した評価から,製品ごとの品質特性を科学的に説明する評価への移行として捉えることができると考えられた.さらに,産業界の立場から,品質設計に対する考え方の転換,規格設定に関する説明責任の増大,および開発戦略の選択という課題について論じた.ICHガイドラインの適用は,より科学的な品質評価を促進するとともに,ジェネリック医薬品開発の多様化につながることが期待される.

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