安全工学
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小規模事業場における労働災害度数率に関する考察
柴田 俊忍
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キーワード: 労災, 災害, 統計
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1984 年 23 巻 1 号 p. 20-26

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抄録

延べ労働時間100万時間当たりの労働災害件数で定義される労働災害度数率が災害率として使用されている、我が国においては,この度数率は100人以上の規模をもつ15000事業場の資料より計算したものが公表されている.しかし,一般に小規模事業場の災害率は大規模事業場のそれよりも大きい.従って100人以上の規模の事業場より求めた度数率は全労働者を対象としているとは言えず,また代表値とすることに間題があるといえよう.本研究においては労働省より公表された資料をもとにして,事業場規模による度数率の変化および度数率の年次変化を数式化することを試みた.求めた式より小規模事業場の全度数率に及ぼす影響等を評価することがでぎる.昭和56年の資料では,全労働者を対象として求めた値は労働省発表の度数率の3.3倍 に達する.

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© 1984 特定非営利活動法人 安全工学会
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