2007 年 46 巻 2 号 p. 96-101
いまでは,油火災を泡(空気泡)で消火する事は常識となっているが,第二次世界大戦後の駐留した在日米軍によって,空気泡を使用した石油タンク火災の消火が紹介されるまで,日本ではその知識はなかった. 石油化学産業発展とともに全国各地に石油コンビナートや石油備蓄基地が建設され,超大型の石油タンクが出現し,「石油コンビナート等災害防止法」により,「三点セット」の設置が義務化された.しかし,これは石油タンクの全面火災に対応できるものではない.また,「泡消火薬剤の技術上の規格を定める省令(規格省令)」を満足する,所謂「検定合格品」である泡消火剤のうち,どの泡消火剤が石油タンク火災に対処できるか,正確に理解されていない現実がある. 規格省令に規定される消火性能試験基準が海外規格と大きく異なっている事を再認識する必要がある.