抄録
近年,少子高齢化に伴う諸問題が検討されてきている.本講演では,高齢者介護環境のひとつとして上肢リハビリテーションシステムを取り上げ,理学療法士と患者間を遠隔制御技術によって補完するシステムを提案する.本システムでは,2自由度リンク機構をインターフェイスとして,理学療法士と患者の双方に設置し,力覚フィードバック・提示を伴うバイラテラル制御系を構築し,遠隔地間でも安全なリハビリテーションを行えるシステムとしている.さらに,生体信号情報として表面筋電位情報を視覚的にフィードバックすることで,施術の進捗状況等を療法士が判断できるシステムとしている.また,制御工学の観点からは,通信ネットワークを含むシステム全体の安定性について議論し,これを通して,本システムの電磁ブレーキを用いた力覚提示系が,通信の時間遅れに対しても安定に動作することを確認した.