抄録
近年、ネットワークインフラの発達によりP2P(Peer-to-Peer)技術が注目されている。P2Pネットワークでは、検索効率の向上や負荷分散を行うためにデータを複製し、ネットワーク上の複数のピアに配置することが一般的となっている。一方、各ピアが古い複製にアクセスする可能性があるため、更新情報をピアに通知する必要がある。そこで本研究では、P2Pネットワーク上で自律的に複製の階層を形成することで、データの更新伝搬時におけるネットワーク負荷の分散、および遅延の減少を図る手法を提案する。また、シミュレーションによって提案手法の有効性を検討する。