抄録
本研究では、反復学習制御を繰り返し制御へ適用することを目的としている。本研究で用いる反復学習のアルゴリズムは、ハミルトン系に対して制御対象の詳細な情報を用いる必要がなく、また高階の時間微分も必要とせずに完全な軌道追従を達成できるという利点を持っている。このアルゴリズムを工夫することで、一種の最適制御問題として、目標軌道を必要とせずに任意の中継点を通り、さらに得られる最適軌道を時間対称軌道とする方法を示す。これにより、先の利点を持つ繰り返し制御型の最適制御が可能になる。今後本研究の応用として、最適歩行軌道の獲得などが期待される。