システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
セッションID: gs02
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状態予測制御法に基づいたPID制御器の一設計法
*片山 優*小林 達哉*荒木 光彦
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抄録
PID制御器は汎用制御装置として1939年に発表された.以来,ハードウェア面では,空気式からディジタル式にいたるまで格段の進歩があったが,制御動作としては,比例,積分,近似微分という基本構成を変えていない.にもかかわらず,現在でも産業の各分野で広く利用されている1).そのため,現代的観点からPID制御器を見直す研究が積み重ねられて成果をあげている.たとえば,2自由度PIDは,設定値応答と外乱応答の両方に強い要求が課せられる場合の解決策となっている.また,自動調整法の研究により,長期的視野での性能改善が図られている.しかし,制御動作をPID三項とする限り,性能改善に限界が存在することは自明であり,これを突破するには新たな制御項(あるいは構造)が必須である.本研究では,PID制御器の使いやすさを維持したまま一段階上の性能を達成するために,状態予測制御法に基づいてPID制御装置の拡張をする方法を提案する.また,そのパラメータの調整法について考察し,その有効性について検証する.
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© 2009 システム制御情報学会
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