システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
セッションID: gs04
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電磁超音波法のモデリングと原子力プラントの配管減肉診断への応用
*山口 紘史*小島 史男*小坂 大吾
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抄録
原子力発電所の高経年化に伴い、重要構造物の配管に減肉が発見され問題となっている。美浜発電所3号機事故以降、配管減肉管理は徹底されているが、高経年化により今後検査にかかるコストと時間が膨大になることが懸念されるため、状態監視による配管減肉管理手法が求められている。電磁超音波探触子(ElectromagneticAcoustic Tranceducer:EMAT)は、磁石および励磁コイルにより、ローレンツ力を利用して超音波を発生させ、その超音波の変位と磁場による渦電流の変化を誘導起電力として検出する非破壊検査法である。非接触で検査ができ、高温、高振動の環境で使用可能なため、状態監視への適合性が高いと考えられている。本研究ではEMATを用いた配管減肉検査手法の定量化を、シミュレーションを用いた数理学的なアプローチにより行う。スプライン関数によりモデル化した減肉形状を既知の領域からの写像法により表現することで、任意の減肉形状に対応した配管減肉検査シミュレータを開発した。このシミュレータの有効性を確かめるため、減肉の存在する配管に対し数値計算と実測定を行い、結果を比較することで検証を行った。
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© 2009 システム制御情報学会
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