抄録
本研究では確率的な大域的最適化の手法の一つであるParticleSwarm Optimizationアルゴリズムの安定性の解析を行う。このアルゴリズムにおける粒子の挙動が乗法的ノイズをもつ動的システムとして記述できることに注目し、制御工学的手法を用いて粒子が収束するためのアルゴリズムのパラメータ条件を導出する。従来の安定条件は確率的な変数を定数であると仮定して導出されていたのに対し、本研究ではそのような簡単化の仮定を行っていないため、より厳密な条件となっている。本研究の知見はアルゴリズムに含まれるパラメータの選択において有用な基準を与えると期待される。