抄録
極力低いコストでエージェントをソースに接続したいと考えているエージェントが複数存在する最小コスト全域木問題においては,エージェントをソースに接続する為のネットワーク構築と,このネットワーク構築にかかるコストの公平な分配という2つの問題が重要である.本研究では後者を扱うが,この問題に対してこれまで多くの分配則が提案されている.本研究では特にエージェント間のグループ構造を伴う最小コスト全域木問題を考える.グループ構造を用いることにより,この問題に対しグループ間問題とグループ内問題という2段階の問題を介することにより分配コストを決定する.この際,分配コストを決定する分配則には複数の可能性が考えられることから,それらによって得られる幾つかの分配則のもつ性質を比較研究する.