抄録
本研究は、家族システム論的視点を大学生のメンタルヘルス教育に導入し、臨床事例と結び付け、システム論的家族療法を高等教育機関における心理的育成活動に応用する可能性を探究するものである。本研究では、感情が不安定になりやすい大学生1名の事例を取り上げ、システム論的家族療法における循環質問、差異質問、リフレーミング、資源志向といった介入技法が、高等教育機関のメンタルヘルス教育においてどのように活用できるかを論じる。また、家庭と学校の協働の意義と実現可能性を検討し、高等教育機関における人格的・心理的育成活動に新たな視座を提供することを目的とする。