抄録
本特集では、「クローン性」を示すと考えられる生物に注目しそれらの特性を紹介してきた。本稿では、研究例が多いクローナル植物とそれ以外の生物群をモジュール性という観点から比較する。そのために、まず、「クローン性」(clonality)とクローナル植物が、この40 年間にどのように定義されてきたかを紹介する。続けて、その定義の構成要素であるモジュールの概念を紹介する。さらに、クローナル植物と「クローン性」を示す生物群の比較を、生態学的あるいは遺伝学的な機能の単位に注目して試みる。最後に、モジュールと撹乱と分散の関係を考察する。