抄録
ガードル素材の物理特性と, 着用快適性とを関連づけることを目的とする.SD法による着用感評価を行った結果, 総合的快適性の評価基準により14人の被験者は3グループに分類された.すなわち, 圧迫感の少ないソフトタイプを好む被験者と, 圧迫感の高いハードタイプを好む被験者のグループ, その他のグループである.着用快適性はウエール方向の引張り特性と関連する.整形効果はソフトタイプではせん断特性, ハードタイプでは引張特性により得られる.肌触りの良さは表面特性との関係が強く, 表面摩擦係数の変動, 表面粗さが小さい素材が滑らかな手触りが得られ, 高品質な婦人薄手ドレス地の基本風合いの組み合わせと一致が見られた.熱・水分・空気の移動特性の着用快適性への寄与はほとんど認められなかった.