雪氷
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高密度雪塊の衝撃力特性と破壊過程
庄司 淳和泉 薫河島 克久伊豫部 勉
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2007 年 69 巻 4 号 p. 471-480

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抄録

高密度雪塊の衝撃力特性を明らかにするため,雪崩実験用シュート等を用いて密度630~790kgm-3の雪塊の衝撃力を測定するとともに,高速度ビデオカメラを用いてその破壊状況の観察を行い,低密度雪塊との比較を行った.高密度雪塊は衝突直後に雪塊の後端部まで亀裂が生じ,破壊が短時間に完了する破壊形式であった.これにより,雪塊全体の運動量変化が衝突直後の短時間に集中するために,最大衝撃力が非常に大きくなることが明らかになった.また,高密度雪塊が遇角的に衝突した場合には,平面的に衝突した場合と比較して最大衝撃力は小さくなるが,局所的な衝撃圧は平面的衝突の2~3倍大きくなった.これは高密度雪塊の遇角的衝突では実質の衝突面積の減少による圧力増加の効果が大きいことを意味する.これらの結果から,高密度雪塊の衝撃力特性は衝突時の剛体的な挙動に起因していることがわかった.これは衝突時の挙動が流体的である低密度雪塊には見られない特性である.

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© 公益社団法人 日本雪氷学会
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