I.目的
嚥下障害にとって頸部屈曲筋力は重要な因子であり,Wakabayashi ら1)は頭部挙上力と誤嚥に関連があることを報告している.頸部屈曲筋力の計測は背臥位からの頭部挙上運動を行うが,これは舌骨上筋群の他に前斜角筋,胸鎖乳突筋,腹直筋などの活動が大きくなることから,筋力低下を起こしている筋の同定が難しく,嚥下機能に関連した頸部屈曲筋の計測が困難であるというデメリットを含有していると考えられる.そこで本研究では,前斜角筋,胸鎖乳突筋の活動を抑制させ頭頸部深層屈曲筋の評価が可能である頭頸部屈曲テスト(Craniocervical Flexion Test:CCFT)を用いて頸部筋力と嚥下機能の関連を探ることで,嚥下障害の評価に有用となる可能性を検討した.