心臓
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第21回 心臓性急死研究会
体外式除細動不成功の高除細動閾値 (high DFT) 症例に対し冠静脈リード留置およびsotalolの併用で対処しえた特発性心室細動の1例
仲井 盛深水 誠二小松 宏貴北條 林太郎高野 誠小田切 史徳小宮山 浩大弓場 隆生辰本 明子水澤 有香田辺 康宏手島 保櫻田 春水西崎 光弘平岡 昌和
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2009 年 41 巻 SUPPL.3 号 p. S3_187-S3_190

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抄録
 症例は54歳, 男性. 1991年, 特発性心室細動 (IVF) のためMedtronic (M) 社PCD植え込み術を施行. 1997年に心外膜パッチが断線し, 本体交換 (M社Micro Jewel) 時にSVCリードを追加. 2003年, 本体交換の際にDFTが35J以上であったため冠静脈洞 (CS) にコイルリードを追加した. 2007年11月, CSリード断線を認め既存のSVCリードを新規本体 (St. Jude Medical社Atlas+DR) と接続したが, VFの停止に体外式biphasic200Jを複数回要した. パルス幅調整・極性変更は無効であったため, リード抜去システムにて断線CSリードを抜去し, 鎖骨下静脈狭窄部位にvenoplastyを施行. CSリード再挿入に成功するも安全域が得られずsotalolを併用した. Sotalol内服後のDFT testでVFは25Jで停止した. High DFTの対処に難渋したIVFの1例を経験したため報告する.
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© 2009 公益財団法人 日本心臓財団
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