2021 年 53 巻 12 号 p. 1332-1339
症例は69歳女性,動悸を主訴に近医受診した.持続性心室頻拍を認め,電気的カルディオバージョンを施行後に当院転院となった.12誘導心電図では三束ブロックを呈し,経胸壁心エコーでは右室拡大と右室壁運動異常を認めた.鑑別診断として不整脈原性右室心筋症と,ぶどう膜炎の既往を有することからサルコイドーシスが考えられた.右室中隔からの心筋生検では有意な所見は得られなかった.心臓MRIでは右室自由壁,右室・左室中隔と,左室下壁に心外膜側優位に遅延造影を認めた.18F-FDG PETでは心室中隔基部,下壁優位に限局性集積を認めた.また両側縦隔肺門部リンパ節腫大ならびに集積を認めた.右肺リンパ節生検にて非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め,心臓サルコイドーシスの診断に至った.不整脈原性右室心筋症の診断基準を満たしたが,心外病変からのアプローチにより最終的に心臓サルコイドーシスと診断した症例を経験した.