心臓
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研究 高頻度または早期刺激による心室細動の発生様式
ウサギ摘出心における実験的研究
戸田 仁渡部 良夫
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1983 年 15 巻 7 号 p. 740-750

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抄録
ウサギ摘出灌流心において高頻度または単発早期の電気刺激により心室細動を誘発し,その際の心室興奮様式を心内膜面および心外膜面に置いた双極または結合電極で記録した.その結果,(1)興奮伝播過程の乱れが広範囲に起こり,伝導遅延が著しいほど細動を生じやすいこと,(2)興奮伝播過程の乱れは必ずしも刺激部位近辺で発生するとは限らないこと,(3)刺激部位間の比較では左室心内膜刺激が細動を起こしやすい傾向があること,(4)フォルマリンにより心内膜面の傷害を行うと心室細動誘発が困難となるが,作業心筋のみでも細動を生じ得ることが示唆されること,(5)反復興奮の持続に心内膜側の興奮が重要な場合があること,(6)細動中に灌流液を冷却すると,ほぼ規則正しい調律に戻るが,再加温により典型的細動に復帰する例があること等が示された.これらは非虚血心における心室細動の発生機転に関し,新しい知見を加えたものと考える.
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© 公益財団法人 日本心臓財団
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