心臓
Online ISSN : 2186-3016
Print ISSN : 0586-4488
ISSN-L : 0586-4488
第14回臨床不整脈研究会 高齢者の発作性心房細動(Paf)に対するアプリンジン(アスペノン)の長期使用の有効性について
出雲 和秀岸 雅子黄 文懋板岡 慶憲
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 34 巻 Supplement4 号 p. 34-36

詳細
抄録
【目的】Pafのremodellingに対するアプリンジンの有効性が指摘されている.今回,高齢者のPafに対するアプリンジン使用の有効性と安全性を検討した.
【方法】年齢72-89歳(平均年齢81.5歳),の8人(男性6人,女性2人)を対象にした.使用期間,使用量などを含め投与後の発作回数など比較した.
【結果】1)アプリンジン使用年数は1年6カ月-6年1カ月で,平均2年7カ月であった.2)また平均使用量は42.5mgであった.3)アプリンジン単独使用が4例,ジゴキシン併用が4例,その他ベラパミール併用が3例であった.4)Pafの発作回数からみるとほとんどの例で発作回数の減少が認められている.5)経過中の心エコーは6例に施行されていた.平均EF:66.75%であり,心機能は保たれていた.平均LVDd:49.5mm,平均左房径:36,75mmであり,心拡大もなく,左房拡大も1例を除いて正常範囲内の大きさであった.
【結語】アプリンジンは高齢者のPafに有効であり,また安全性も確認できた.
著者関連情報
© 公益財団法人 日本心臓財団
前の記事 次の記事
feedback
Top