食品衛生学雑誌
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調査・資料
軟質玩具の表示およびポリ塩化ビニル製品中の可塑剤の調査
阿部 有希子杉田 たき子和久井 千世子新野 竜大四方田 千佳子石綿 肇棚元 憲一米谷 民雄
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2003 年 44 巻 3 号 p. 168-174

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抄録

軟質玩具の表示および可塑剤について調査を行った.2000年度および2001年度に購入した96製品の素材表示について調査を行ったところ,2000年度購入分の 43%, 2001年度購入分の 68% に表示が施されていた.軟質ポリ塩化ビニル(PVC)製73製品については,可塑剤の種類および含有量の調査を行った.検出された可塑剤は,フタル酸エステル3種類とその他6種類であり,これらのうちフタル酸ジイソノニル,フタル酸ジ(2-エチルヘキシル),アジピン酸ジイソノニルおよびクエン酸O-アセチルトリブチルは検出率が高く,含有量も多かった.可塑剤総含有量の平均値は2000年度280 mg/g, 2001年度227 mg/gであった.また,2001年度は酸化防止剤,4-ノニルフェノールおよびビスフェノールAについても調査を行った.

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© 2003 公益社団法人 日本食品衛生学会
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