食品衛生学雑誌
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食品中の第2級アミンに関する研究 (第2報)
ニトロソ化第2級アミンのガスクロマトグラフィーによる分別定量
河端 俊治石橋 亨松居 正己
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1973 年 14 巻 1 号 p. 37-44

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抄録
食品中の第2級アミンをニトロソ化し, これのGLCを用いる分別定量方法について, 検討し, 精度よく行なえる方法を得ることができた.
1. 食品中からの第2級アミンはあらかじめ, トリクロル酢酸により除タンパクした試料について減圧蒸留法により揮発性第2級アミンを捕集濃縮する.
2. ニトロソ化は, 30°の水浴中で30分間行ない, 生成したニトロソアミンはジクロルメタンで抽出する. 各種第2級アミンの添加実験では回収率が95%以上であった.
3. 分析用カラムは, 2種の極性の異なる液相, つまりPEG 6000およびVersamid 900をそれぞれChromosorb W (60~80 mesh) に保持させたカラム (2.5m×∅3mm) を用いることにより定性が確実に行なえることが分った. なお定量には分離能の点からPEG 6000を保持したカラムを用いる.
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© 社団法人 日本食品衛生学会
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