食品衛生学雑誌
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高速液体クロマトグラフィーによるモノグリセリドの分析法
村上 千秋丸山 武紀新谷 勲
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1988 年 29 巻 4 号 p. 235-239_1

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抄録
HPLCによる食品中のモノグリセリドの高感度で迅速な定量法を開発した. 食品中のモノグリセリドは, 分離操作なしに3,5-ジニトロ塩化ベンゾイルで誘導体にした. この誘導体の溶液を Unisil Q 5C8カラムに注入し, 移動相にアセトニトリル-水 (82.5:17.5) を用いUV 230nmで検出した. 種々の食品中のモノグリセリドは, HPLC上に妨害されることなく選択的に検出された. C14, C16, C18, C20, C22, C18:1及びC18:2をそれぞれ単一のピークとして分離することができた. ショートニング, マーガリン, マヨネーズ, アイスクリーム, コーヒーホワイトナーにC16及びC18のモノグリセリドをそれぞれ0.1%添加した場合の回収率は97%以上であった. 本法は食品中のモノグリセリドの日常的な分別定量に適した方法である.
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© 社団法人 日本食品衛生学会
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