2022 年 43 巻 1 号 p. 42-46
気管切開を有する児が増加しており,大阪府では地域の小・中学校へ通学する児が全国で最も多い。しかし,義務教育と異なり保育所での受け入れはあまり進んでいない現状がある。一方,療育施設は日常的に高度医療的ケアが必要な幼児の通所支援を行っており,就学後は小学校へ訪問して現場の教員へ直接指導する保育所等訪問支援が今後益々重要な役割を担うと考える。学校での気管カニューレ抜去に関しては,事前の指導・実習が効果的であるが,閉塞に対しては迅速な対応が困難な現状があり,予防が重要である。