抄録
臭化リチウム/エタノール/水混合溶液に家蚕絹フィブロインを溶解させて紡糸原液とした再生絹フィブロイン繊維を作製した。特にその作製工程において、延伸と熱処理による2次的な構造制御を加えた。延伸試料に対して50~125℃で高湿度熱処理を行った結果、処理温度の上昇に伴って収縮率が減少し、100℃以上の処理によって10%まで収縮を抑えることができた。最終的に、天然絹に近い結晶性、ヤング率及び引っ張り切断伸度を有する再生絹糸を得ることができた。この再生絹糸の延伸過程での構造を固体NMR法とX線回折法で検討した。