2000 年 40 巻 3 号 p. 23-29
ある授業における前後のイメージを比較することによって,授業を客観的に評価する方法を開発した。互いに反対の意味をもつ形容詞対を用いて,中立を3とし,ネガティブなイメージを1,ポジティブなイメージを5として,鍵概念に対するイメージを5段階尺度で数値化して測定する。個々の学習者について,授業前後のイメージ尺度の差の平均値(S)と差の自乗の平均値(Ss)を求め,これを散布図にプロットすれば,イメージ変化図(CI図)が得られる。CI図上の点の分布パターンによって,授業はType I~Type Vの5つの基本型に分類することができる。それぞれの基本型は,授業に対する学生のマクロなイメージ変化を反映しているので,これによって授業評価が可能となる。