2012 年 53 巻 1 号 p. 13-27
理科学習において子どもが抱く疑問は,子どもの学習の契機となり,学習活動を継続するための要素となり得る。よって,子どもの抱く疑問を的確に捉えることは理科授業をデザインする上で重要な意義がある。本研究では,観察・実験場面で使用するワークシートである認識論的Vee地図を踏まえた理科学習ガイドに学習の後に生じた新たな疑問とその疑問に対する自分の考えを述べる項目を設定した。そして,3つの学習のタイプの観察・実験場面における子どもの記述を分析した。その結果,例えば「内容が連続していて,既有の知識や概念を適用して問題を解決する」タイプの学習では,「新たな疑問とそれに対する自分の考えを論じることができる子どもが多い」というように,子どもの新たな疑問の記述内容には,学習のタイプによって特徴があることが明らかとなった。