2012 年 53 巻 2 号 p. 263-274
教師教育の主要な課題として新しい世代の教員を養成し,その専門性や資質・能力を育成することは重要な課題とされている。これらの課題を克服するために,理科を担当する教師のための資質・能力を育成するための,ナラティブアプローチを取り入れたマンガと指導案を関連付け比較する学習活動を通して,理科の授業構成力を養成するケースメソッド教材を開発した。授業構想力は,1)授業指導場面,2)実験指導場面,3)授業環境場面の3つの着目点を設定して評価を行った。教員志望学生を対象に実験を行い 1)指導案を書く観点の変容,2)指導案を書く内容の観点数の変容,3)ケースメソッド教材の使用感と効果の3点について調査したところ,ほぼすべての項目において有効な結果を得た。以上からケースメソッド教材は,理科の授業構想力を養成するために効果的な教材であることが示唆された。