2018 年 59 巻 1 号 p. 39-48
本研究は, 理科における小学生の実験計画力を育成するための授業モデルを考案し, 授業実践を通してその効果を検証することを目的とした。専用ワークシート「実験計画シート」と指導用の補助プリントを用い, ①仮説とは何かの指導, ②言葉つなぎによる検証方法発想の指導と仮説の設定, ③科学的な検証方法にするための合言葉の指導と詳細な実験計画の立案, ④合言葉に基づいた児童同士による相互確認, ⑤教師による実験計画の確認, ⑥実験の実施, ⑦実験の反省, ⑧結果の共有と結論の導出, という過程によって児童の実験計画力の育成を図る授業モデルを考案した。効果を検証するため小学校6年生2学級の児童を対象に「水溶液の性質」の単元で授業実践を行った。その結果, 考案した授業モデルを用いた実験群は, 用いていない統制群よりも, 仮説を設定する能力と実験を詳細に計画する力の得点が有意に高まった。