2019 年 60 巻 1 号 p. 119-131
本研究は,密度と濃度の概念の違いを提示できる浮子教材を開発し,中学校第1学年理科「身の回りの物質」単元の発展学習において,密度と濃度の概念の違いを理解する目的で使用した。生徒の概念に関する理解状況と教材に対する有用感を基に,教材としての有用性を検討した。その結果,生徒の理解に質量だけでなく体積という視点が加わり教材に対する有用感も高かった。以上のことから,本研究で開発した浮子教材は密度と濃度の概念の違いを理解するために有用な教材であることが示唆された。