理科教育学研究
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原著論文
理科実験における相互評価表を用いる授業実践に関する一考察
―中学校第2学年「酸化銀の熱分解」の学習を事例として―
飯田 寛志山内 慎也後藤 顕一
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2020 年 60 巻 3 号 p. 525-537

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抄録

本研究は,資質・能力を育成する観点から,相互評価表を用いる学習活動を取り入れた中学校理科の授業を実践し,実験結果や考察に関する内容の理解について分析することにより,相互評価活動と学習内容の理解との関係について検討することを目的として行った。相互評価表を用いる学習活動とは,授業における学習課題に対する記述について,授業者が設定した評価規準を用いて学習者が自己評価と相互評価を行い,評価結果とともに学習課題に対する記述を振り返る中で,主体的に学習に取り組みながら表現力等を育成することを目的とする学習活動である。授業後に実施した調査問題の分析結果から,相互評価表を用いる学習活動は知識と知識を関連付けて学習内容を理解することについて効果があることが明らかとなった。

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© 2020 日本理科教育学会
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