2024 年 39 巻 1 号 p. 26-29
63歳,女性。20年ほど前から認める右腰部の腫瘤を主訴に来院した。病理学的所見では,紡錘形細胞が花むしろ状配列を成して,真皮から皮下組織にかけてびまん性に増殖していた。また,腫瘍内に脂肪細胞を多数認めた。免疫組織化学染色で紡錘形細胞はCD34陽性,S-100陰性だったことから隆起性皮膚線維肉腫と診断した。病理組織像で脂肪細胞を多く含む紡錘形細胞腫瘍としては,脂肪線維腫症様神経腫瘍があげられるが,免疫組織化学染色でpan-tropomyosin receptor kinaseが陰性だったことから否定された。組織学的に多数の脂肪細胞を含む隆起性皮膚線維肉腫は稀なため報告した。