皮膚の科学
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症例
医療用ステープルによる接触皮膚炎の1例
服部 佐代子小西 啓介
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2014 年 13 巻 2 号 p. 76-78

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抄録

82歳,女性。左人工股関節全置換術の2週間後に医療用ステープルを抜去した。翌日よりその刺入部に発赤が生じ,さらに2週間後に潰瘍や浸出液を認めた。パッチテストの結果および医療用ステープルの成分の照合から,Cr,Ni による接触皮膚炎と診断した。本症例は刺入部で真皮に接触した医療用ステープルから金属が溶出したため,真皮を主たる場として皮膚炎が惹起され治癒が遷延した可能性がある。そのような病態は真皮型接触皮膚炎に相当すると考えられるので文献的考察を加え報告した。本邦での医療用ステープルによる接触皮膚炎の報告は2例のみで,見逃されていたり,消毒液などの接触皮膚炎と誤診されている可能性がある。(皮膚の科学,13: 76-78, 2014)

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© 2014 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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