皮膚の科学
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症例
結節状強皮症の1例
成瀬 明子中西 健史今西 久幹曽和 順子小林 裕美石井 正光
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2008 年 7 巻 4 号 p. 438-441

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抄録
58歳,女性。53歳時,Overlap症候群と診断された8ヵ月後より背部に結節が出現し,その後5年間で徐々に増数した。初診時,前胸部から肩甲部に左右対称性,約2cm,正常皮膚色から褐色の硬い結節が多発していた。組織学的に真皮浅層から深層において,線維芽細胞はやや増殖し,結節状に増生する膠原線維を認めた。Overlap症候群に伴う結節状強皮症と診断し,原疾患に対するプレドニゾロン,シクロスポリン内服に加え,結節に対してメチルプレドニゾロン局所注射,トラニラスト内服を行うも結節は不変である。結節状強皮症は稀で,発症機序は不明であり,難治性の疾患である。
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© 2008 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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