抄録
ゴルフクラブの新商品開発に際し,性能評価試験においてゴルフスイングロボットが用いられている.既に市販されているロボットは,スイング時におけるクラブや腕が通過する軌道の幾何学的特徴が,実際のゴルファーのスイング動作と非常に類似した設定となっている.しかしながら,ゴルフ上級者のようにゴルフクラブの特性を有効に利用するようなスキル動作を設定することができないため,性能評価結果がゴルファーと異なり,信頼性が低いことが大きな問題となっている.本稿では主に,リストターンにおける上級者のスキルを解析的に検討した結果を,ロボットの機構ならびに制御手法に適用したゴルフスイングマシンを紹介する.