バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
外科医の求めるロボットハンド
森川 康英
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2008 年 32 巻 3 号 p. 130-133

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抄録
外科医の手となるロボットに求められるものは単にヒトの手や腕の動きの再現ではなく,手術という作業がこれまで以上に安全で正確に行われるための支援技術でなくてはならない.手術ロボットの助けを借りて初めて実現できる難易度の高い操作や,安全な遠隔手術の実現が第一段階の到達点であり,その先にあるのはリアルタイムに対象物の情報を取得しつつ,術者の指令に基づき正確安全に操作を行うインテリジェントなロボット手術装置であろう.一方,触覚の再現と応用も今後の手術ロボットにとって必要な技術である.本稿では現在の我々の取り組みをもとに,外科治療におけるロボットハンドについて概説した.
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© 2008 バイオメカニズム学会
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