抄録
著者らはトロカールから挿入できない様々な形状を腹腔内で組立てることを提案し,手の形状をした斬新な腹腔鏡下手術用組立式ハンドを提案してきた.この組立式ハンドにより大型の臓器の把持・圧排等が可能になる.腹腔外の手元部から先端に連結した指部へ動力を伝達する必要があり,その動力伝達にはロッド,ワイヤ,歯車,水圧およびそれらの組み合わせを用いた様々な方法が考えられる.組立にも様々な方法が考えられる.本解説では組立式ハンドの開発目標,これまでに開発してきたハンドの組立方法,動力伝達方法を解説するとともに,今後の課題について述べる.